虹色空間から~

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映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』

監督:マーティン・スコセッシ

出演:レオナルド・ディカプリオロバート・デ・ニーロ/リリー・グラッドストーン

製作国:アメリ

製作国:2023年

 

物語:

 1920年代、オクラホマ州オーセージ郡。先住民であるオーセージ族は、石油の発掘によって一夜にして莫大な富を得た。その財産に目をつけた白人たちが押し寄せていた。アーネスト(レオナルド・ディカプリオ)はオーセージ族と親しくなり財を成したおじであるヘイル(ロバート・デ・ニーロ)を訪ねてこの地にやってきた。そこで運転手の仕事を得たアーネストはオーセージ族のモーリーと出会う。その頃からモーリーの姉妹が次々と亡くなっていく。

 

感想:

 上映時間206分と3時間を超える長編でしたがあっ言う間に時間が過ぎました。最初にオーセージ族の遺体が次々と映し出され、不気味な幕開けとなります。そして、その遺体が意味するものは何か?謎解きの要素をはらみながら、物語が展開し、どんどんと引き込まれていきます。故郷の地を追われ荒野へ追いやられた先住民であるオーセージ族が殺害されてもきちんと捜査されず、石油の利益をめぐって次々と殺害が繰り返されていた実話をもとにしているとのこと。人の欲の恐ろしさ、根底にある人種差別を見せつけられました。演技に目を向けると、穏やかな笑顔の奥に垣間見える冷酷さをチラつかせ圧倒的な存在感を放つロバート・デ・ニーロ、いいように載せられ利用されていることに気がつかない薄っぺらい男ながら何とも言えない魅力を放つレオナルド・ディカプリオ、2人の緊張感ある関係がハラハラドキドキでした。マーティン・スコセッシ監督は2人と何度も組んできたので、魅せ方を良く知っていて、さすがでした。