虹色空間から~

日々の生活で興味あることを綴ります

映画「ぼくを探しに」

監督:シルバン・ショメ
出演:ギョーム・グイ/アンヌ・ル・ニ/ベルナデット・ラフォン/エレーヌ・バンサン/ルイス・レゴ
製作国:フランス
製作年:2013年
 
物語:
幼い頃に両親を亡くし、そのショックで言葉を話すことができなくなったポール(ギョーム・グイ)は、2人の伯母(ベルナデット・ラフォン/エレーヌ・バンサン)のもとでピアニストになるよう育てられる。友だちもいない孤独な人生を歩んでいた。ある日ポールは同じアパルトマンに住む謎めいた女性マダム・プルースト(アンヌ・ル・ニ)と出会う。彼女のいれたハーブティーを飲むと、固く閉ざされた心の奥底の記憶が呼び覚まされていく。
 
感想:
強烈なパワーの女性たちにまず圧倒されました。ポールの親がわりである2人の伯母さん、ポールの傷ついた記憶をよみがえらせ立ち直らせようとする謎めいたマダム、内気?なただずまいながら積極的にアプローチを仕掛けてくるチェロリストの女性、ポールをやさしくあやすママ映画がすすけにつれ、とてもパワフルだとわかる。
口がきけず、心に傷を持ち、暗い雰囲気のつきまとうポールもキャラとしては十分個性的であるが、パワーある女性たちに囲まれると普通の内気なボーイ(年齢は33才なのだが…)に思えてくる。ポールがマダムの助けで赤ちゃんのころの記憶を手繰り寄せ、立ち直っていくことができるのか?幼いボーイを見守るようにハラハラドキドキしました。
この映画には様々なエッセンスが隠されていていますが、一番のエッセンスはポールの記憶の中。ミュージカル調だったり、カエルの着ぐるみが演奏していたり、子供の視点から見た世界ってこんなふうなのかしら?と発想のすばらしさに驚きました・最近のフランス映画は新しいアイデアを次々と見せてくれる素敵な作品が多いなと感じます。今後もフランス映画に注目です。