虹色空間から~

日々の生活で興味あることを綴ります

映画「プロミスト・ランド」

出演:マット・デイモン/ジョン・クラシンスキー/フランシス・マクドーマンドローズマリー・デウィット/ハル・ホルブルック
製作国:アメリ
製作年:2012年
 
物語:
寂れた田舎町のマッキンリーを訪れた大手エネルギー会社の幹部候補スティーヴ(マット・デイモン)。そこには良質のシェールガスが埋蔵されており、不況に苦しむ農場主たちから安値で採掘権を買収する交渉のため同地に来たのだった。貧しい住民が大金を手にできるのだから、簡単に説得できるともくろんでいたスティーヴだったが、シェールガスを採掘する水圧破砕法は自然破壊を引き起こすという反対運動が盛り上がり、思わぬ苦戦を強いられる。
 
感想:
シェールガスとは環境にやさしい輝かしい未来の燃料というイメージを持っていました。アメリカで多く採掘され、日本近海にも埋蔵されているという話を聞き、採掘されるようになったら素晴らしいな…と思っていました。しかし、この映画で新たな環境破壊を引き起こすだけではないのか?との疑念が生まれました。
映画の視点はシェールガスの採掘権を契約するセールスマンの立場を中心に描かれます。シェールガスは素晴らしい燃料で、貧しい農家がお金を手にすることができ、みんながハッピーになる!という明るい未来が、あれあれなんだかおかしいぞ…という話が次から次へとでてきます。お金のためにシェールガスの採掘権の契約をする人、環境を守るため反対する人、それぞれの立場の人々が丁寧に描かれ、シェールがすの未来を考えさせられる内容でした。
シェールガスの採掘方法は何種類かあるようですが、映画で問題になっていたのは水圧破砕法。シェールガスの埋蔵されている層を水圧で割れ目を入れ、シェールガス取り出す方法です。しかし、完全に安全ではなく、採掘を開始したら、川が汚染されたり、家畜が死んだりする事例があり、リスクもわりとある様子。もし、日本近海で行って海が汚染されるようなことがあったら…と考えたら、恐ろしいことです。そんな、リスクも考えて、日本での採掘がなかなか進まないのかなと思いました。リスクのあることは慎重に検討してほしいです。
「おいしい話には裏がある」、その言葉が身に染みた映画でした。