虹色空間から~

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第八十回所沢寄席 柳家小三治一門会

日時:2013年10月18日金曜日19:00開演
場所:所沢市民文化センターミューズ マギーホール
 
<プログラム>
落語 柳家小かじ「道灌(どうかん)」
落語 柳家一琴河豚鍋(ふぐなべ)」
仲入り
寄席囃子 柳家そのじ
 
<演目紹介>
「道灌」(柳家小かじ:2013年2月1日前座)
隠居のところに遊びにやってきた八五郎は、大田道灌が雨に降られ雨具を借りようとして立ち寄った先で娘から古歌にかけた山吹を差し出され雨具を貸すのを断られた話を聞き、自分も同じように断ろうと思い立つ。しかし、やってきた友人は「提灯を借りたい」と言う。それでも隠居に書いてもらった古歌を差し出すが、全く理解されなかった。
河豚鍋」(柳家一琴:2001年真打)
出入りの男がやって来たので旦那は「河豚鍋を食べよう」とさそう。しかし二人は中毒が怖く食べられない。折りよく物貰いがやってきたので毒見をさせようと中身を分け与える。少しして様子を見に行くと何でもなさそうである。二人は安心して鍋を食べると、物貰いが来て自分はまだ食べていない、安心して食べられると告げる。
うどん屋(柳家小三治:1969年真打)
ある寒い夜、鍋焼きうどん屋が流している。まず酔っ払いがやって来て婚礼の話をして水だけ飲んで行ってしまう。次に声がかかったかと思ったら「赤ん坊が寝ているから静かにしておくれ」と言われる。最後に大店の木戸が開いて細い声で呼び止められる。奥に内緒で奉公人が食べに来たと喜んだ。もしかしたら他の人にも食べてもらえるかもとヒソヒソ声で付き合うと勘定をした奉公人が「あんたも風邪をひいたのかい」と言う。
 
<感想>
初めての生落語です。まわりに柳家小三治好きの人がいるので、まずは小三治を聞いてみようと出かけました。
最初は柳家小かじ。まだまだ新人らしく、すぐに落語に入り、いっきに話まくります。言葉が平坦で人物の違いが分かりずらく、笑うタイミングがつかめず、ただ聞いてるだけ…。落語ってこんな感じ?初めてだから笑えないのかな?と思っているうちにあっと言う間に終了してしまいました。
次は柳家一琴。さすが真打で、最初に妻とドライブに行った話を面白おかしくします。普通に笑えました。さらに話が変わり、友人が全国に旅行してきて土産をもらった話となります。そしていよいよ落語の世界に入っていきます。間の取り方がうまく、登場人物の一人一人の特徴をつかんだ話し方はさすが真打と頷きました。
最後に柳家小三治が登場。とてもゆったりした話し方です。もう70歳を過ぎているとのことですが、声にも張りがありとても聞きやすかったです。話さなくても間だけで笑いがおき、さすがだなと思いました。マクラから本題に移行するのもとてもスムーズでした。最近、同窓会があり、「気楽に仕事ができていい」と言われたこと、しかしどんな仕事も大変で、楽に見える仕事ほど大変である。自分が気楽でいいと思ったのはクズ屋。クズを集めている時にヒソヒソ声が聞こえるともうけがあるらしい…から、うどん屋の話に変わっていきます。その流れがとてもスムーズですし、落語の落ちにもつながっています。本当に上手いです。
柳家そのじも綺麗な綺麗な三味線と声を披露してくれました。とても聞きやすかったです。
今回はホールで舞台から離れていましたし、やっぱりホールの雰囲気が洋風なので、心の中で盛り上がりがいまひとつでした。今度は寄席で聞いてみたいです。