虹色空間から~

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映画「さよなら、アドルフ」

出演:ザスキア・ローゼンダール/カイ・マリーナ/ネレ・トゥレープス
製作年:2012年
製作国:オーストラリア・ドイツ・イギリス合作
 
物語:
1945年春、ドイツの敗戦直後。ナチス親衛隊の高官だった両親が連合軍に連行され、子供たちだけが取り残された。14歳の少女ローレ(ザスキア・ローゼンダール)は、妹と弟3人を連れて共に南ドイツから900キロ離れたハンブルクの祖母の家へ向かうことにした。一番下の弟はまだ乳飲み子であり、過酷な旅が待っていた。過酷な旅の途中、ローレはユダヤ人青年のトーマス(カイ・マリーナ)に助けられる。
 
感想:
新聞の評論を読み、期待を大きく膨らませて鑑賞したところ、イメージとは違っていて消化不良な感じでした。しかし、映画そのものの出来は悪くないとは思いました。
戦争に敗れたナチス親衛隊の高官の子供たちにとって、敗戦は天地がひっくり返るほどの衝撃であったことでしょう。その衝撃を劇的には描かず、ローレの視点で淡々と描き、敗戦後のドイツの現状をありのまま表現しようとしていました。ローレたちは父や母は連合軍によって連行されてしまい、現実を教えてくれる人がいないまま旅をしていきます。旅をして世間を知るうちに、ドイツの置かれている状況やナチスが行った残虐な行為や自分たちが周囲からどのように見られているかを認識していきます。きっと今までの人生を否定された気持ちになったのではないでしょうか。子供たちはとても重いものを両親から背負わされて、今後歩んでいかねばなりません。どのような未来を歩んでいくのか、映画が終わっても興味がつきなかったです。