虹色空間から~

日々の生活で興味あることを綴ります

映画『完全なるチェックメイト』

出演:トビー・マグイア/リーブ・シュレイバー/ピーター・サースガード/マイケル・スタールバーク/リリー・レーブ
製作国:アメリ
製作年:2015

物語:
伝説の天才チェスプレイヤー、ボビー・フィッシャー(トビー・マグイア)の半生を映画化した伝記ドラマ。アメリカとソ連が冷戦下にあった1972年。15歳の時にチェスの最年少グランドマスターになった経歴を持つボビー・フィッシャーは、その突飛すぎる思考と予測不能な行動のせいで変人として知られていた。アイスランドで開催される世界王者決定戦に出場することになったフィッシャーは、チェス最強国ソ連が誇る王者ボリス・スパスキー(リーブ・シュレイバー)と対局。両国の威信をかけた「世紀の対決」として世界中が勝負の行方を見守る。

感想:
とても盛り上がったチェスの世紀の対決があったことを何かの折に聞いたことがあります。挑戦者が王者をやぶったという結果を知り、すごかっただろうなとは感じていましたが、とてつもない舞台裏があったとは…。
米ソの冷戦時代、チェスはゲームではなく国を背負う代理戦争と化していました。そのため、精神異常をきたしているフィッシャーを精神科の薬によってチェスの才能をつぶすことを恐れ精神科の治療を受けさせませんでした。個人より国益を優先され、フィッシャーは人としての幸せが奪われしまうという国の犠牲になりました。また、フィッシャーが挑戦した王者スパスキーも絶えずソ連の機関から監視され、籠の鳥のようです。
2人とも最初は純粋にチェスを楽しんでいたのでしょうが、国がからみ、しだいに国を背負わされていってしまったのでしょう。今でもゲームだけではなくスポーツでも、少なからず同じようなことが起こっていると思いますが、自分のために楽しめて頑張れる世界が広がっていくといいなと感じました。