虹色空間から~

日々の生活で興味あることを綴ります

映画『ムーンライト』

監督:バリー・ジェンキンス
出演:トレバンテ・ローズ/アッシュトン・サンダーズ/アレックス・ヒバート/マハーシャラ・アリ
製作国:アメリ
製作年:2016年

物語:
マイアミの貧困地域で暮らす内気な少年シャロン(アレックス・ヒバート)は、学校では「リトル(チビ)」と呼ばれていじめられ、家庭では麻薬常習者の母親ポーラから育児放棄されていた。そんなシャロンに近所に住む麻薬ディーラーのフアン(マハーシャラ・アリ)夫妻が何かと気にかけてくれた。やがてシャロンは、フアンに心を開いていく。

感想:
うつむきかげんの顔から斜め上に向けられる悲しげなそして強い視線がいつまでも印象的でした。どんな環境になっても、どんなに成長してもそれは変わりません。
そんな少年をとりまく環境が少年の支店だけを通して淡々と語られます。少しずつ得られる情報をつなぎあわせて、少年がよい環境にいるわけではないことが分かってきます。だんだんと少年の視線の先を一緒に静かに見つめていくようになります。
派手なことはなく、ただ少年の日常と成長が描かれるだけですが、ゲイや薬物中毒の問題をからめ、微妙な緊張感を漂わせ、映画に引き込んでき、アカデミー賞作品賞を受賞しただけあるなと思いました。