虹色空間から~

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ガラ公演『ジョン・ノマイヤーの世界』

【鑑賞データー】
ハンブルク・バレエ団 2016年日本公演
振付・演出・ナレーション:ジョン・ノイマイヤー
日時:2016年3月9日(水) 18:30開演
会場:東京文化会館・大ホール
座席:4階D席

【プログラム】
*『作品100-モーリスのために』以外すべて抜粋上映

第一部
『キャンディード序曲』(『バーンスタイン・ダンス』より)
『アイ・ガット・リズム』(『シャル・ウィ・ダンス?』より)
ヴェニスに死す』
『クリスマス・オラトリオⅠ・Ⅵ』

第二部
『椿姫』第2幕のパ・ド・ドゥ
『作品100-モーリスのために』
マーラー交響曲第3番』

【感想】
舞台に登場したジョン・ノイマイヤーが「私の世界はダンス…」とマイクで語りだして幕があがります。自身がどのようにダンスに出会い、魅了され、どんなことを想い振付をしてきたのか、本人の語りとジョン・ノイマイヤー自身を演じるダンサーが狂言回しとなって、次から次へと展開していく絵巻物語のような舞台は「ジョン・ノイマイヤーの世界」という名にふさわしい、ジョン・ノイマイヤーを堪能できる舞台でした。
別のガラ公演などで、何度も彼が振り付けた舞台を見ていますが、ひとつの舞台として通して観たのは初めてでした。全体の印象として、ドラマチックでエネルギッシュな振り付けだなぁと思いました。ホーッとため息をつくより、ドンドンと心を突き上げてくるようなドキドキ感を感じることの方が多かったです。
プログラムの中で特に印象に残ったのは『ニジンスキー』『作品100-モーリスのために』で作品に込めた強い想いが伝わってきました。『ニジンスキー』は床を這いずり回り、狂ったように踊る、力強いダンスに度肝をぬかれました。ニジンスキーの抱えた才能と狂気と悲しみが伝わってきました。『作品100-モーリスのために』はモーリス・ベジャールの70歳の誕生祝に振り付けられた作品です。2人の男性ダンサーによる張り合うように、支えあうように、シンクロさせながら踊る姿は2人の友情を重ね合わせられ、心にジーンときました。
ジョン・ノイマイヤーの世界を少しかじることができたので、今後の彼の舞台をより深い想いをもって観ていければいいなぁと感じました。